会社員だけど副業OKになった!何から手を付ければいい?

「副業が解禁されたけど、まず何をすれば?」
そんな戸惑いを抱える方が増えています。
制度としては自由になったものの、実際に動き出すには注意点もたくさん。
税理士の田中です。今回は
「会社員が副業を始めるとき、最初にやるべきこと」
がテーマです。
タナカ
1. 副業のスタイルを決める
まずは、どんな副業をやるのかを明確にします。
・スキル販売(Web制作・ライティングなど)
・物販(ハンドメイド、せどりなど)
・サービス提供(コンサル、副業講師など)
何をやるかによって、開業届の提出の要否や経費の考え方が変わってきます。
2. 開業届の提出
一定の収入を目指すなら、開業届を出して「個人事業主」になることを検討しましょう。
開業届を出すメリットは以下の通りです。
- 青色申告ができる
(別途「青色申告承認申請書」の提出が必要→最高65万円控除あり) - 必要経費が認められやすくなる
- 税務署に「やってます」と堂々と名乗れる
一方、赤字でも確定申告が必要になるなどのデメリットもあります。
3. お金の管理体制を整える
副業用の銀行口座を分ける、収入と経費を記録するなど、最低限の管理は今のうちから整えておくのが安心です。
後からまとめて処理しようとすると、記憶も書類も曖昧になりがち。
帳簿づけに自信がなければ、会計ソフトの利用を検討しましょう。
4. 本業とのトラブルを避ける
就業規則に違反していないか、利益相反がないか、本業に支障がないかは常に意識しましょう。
また、副業で得た収入の「確定申告」が必要になる場合、住民税の通知で会社にバレるケースも。
不安な場合は「住民税の普通徴収(自分で納付)」を選びましょう。
5. 小さく始めて、続けることがカギ
副業は一攫千金を狙うより、「続けられるか」がカギです。
本業がある以上、時間とエネルギーには限りがあります。
気負いすぎず、少しずつ育てていく意識でOK。
継続すれば、税務上のメリットや本業とは別の収入源として、着実に価値が積み上がっていきます。
注意点
ただし、開業届を出したからといって、必ず「事業所得」と認められるわけではありません。税務署が調査に来た際に一番見るのは、「本当に仕事としてやっていたのか?」という実態です。
- 定期的に収入があるか
- 継続して活動しているか
- 事業の相手(顧客・発注者)がいるか
- 取引記録や帳簿が整っているか
このあたりが曖昧だと、「単なる趣味、副収入」として雑所得に修正されるリスクがあります。
つまり、開業届は“スタートライン”であり、事業としての実態をしっかり持つことが重要です。
まとめ
- 副業OKになったら、まず開業届と青色申告承認申請書の提出を検討しましょう
- 確定申告の準備は、早めに進めることが大切です
- 経費は、証拠(レシートやメモ)を残すことが第一歩です
今後の副業ライフをスムーズに進めるためにも、早めに準備を始めておくと安心です!
副業を始めるには、
「開業届」「お金の管理」「本業とのバランス」
の3点が大事。
税務のルールを押さえたうえで、
気持ちよく副業ライフを始めましょう!
タナカ