弱いを「半分強い」に!

経営セーフティー共済(中小企業倒産防止共済)のキホン。加入は資金繰りで検討せよ。

 
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田中まさき

経営セーフティ共済のハナシです。
やる・やらない は、中身を知ってからでも遅くありません。

 

山梨県中央市の税理士、田中です。
資金繰りが難航している中、やるようなもんじゃありません。
お金借りて、やるもんじゃありません。

タナカ

 

 

セーフティー共済の掛け金

掛け金は5千円から20万円の範囲内。で、5千円単位

です。
年間240万円まで。
掛け金の合計額が800万円まで。

月々の掛け金を増やすのに理由は不要です。
ただし掛け金の減額については制限がアリ。「契約者の事業規模が縮小した時など一定の理由がある」ときだけです。

掛け金で資金繰り悪化なんてシャレにならないですからね。
後先は考えましょう。

 

掛け金は経費になる

倒産防止共済の掛け金は法人税では損金(経費)になります。
個人事業主は必要経費です。

 

 

共済金の借り入れ。こんなとき受けられる。

取引先の倒産などにより、共済金の借り入れが受けられます。

借り入れOKなケース・NGなケース は次のとおり。

  • OK:法的整理した取引先の売掛金(ツケ)など
  • NG:夜逃げした取引先の売掛金(ツケ)など

貸付が受けられる金額は、

  • 回収できない売掛金などの金額
  • 掛け金の合計 × 10

いずれか小さい方の金額を「無利息」「無保証」「無担保」で受けられます。

借入額は、50万円から8千万円の範囲で5万円単位。
あと、無利息とうたってはいますが、借入額の1割が掛け金から差し引かれます。。

ピンチにおちいったときの1つの手段と。
そんなところです。
(借り入れ考えて加入する制度じゃありません。)

返済期間は、半年据え置きの後、5年から7年間です。
金額に応じて返済期間が決まっています。

 

プラスこんな条件

加入後6ヶ月以上経過してから など。
他にも、クリアしていないと借り入れができない条件があります。

他の「できない条件」は割とレアケースです。
借り入れを考えたとき、確認しましょう。

 

一時貸付金

取引先の倒産とは関係なく出来る借り入れもあります。
コチラは利息あり。

もしお金が必要になったら検討してみましょう。

(借り入れを考えて利用するような制度じゃないです。→端折ります。)

 解約手当金は収入

解約すると掛け金が戻ってきます。
ザックリ書きます。

  • 任意解約:40ヶ月以上の加入で100%もどる
  • みなし解約:36ヶ月以上の加入で100%もどる
  • 機構解約:40ヶ月以上の加入で95%もどる

機構解約については、95%の戻りが最大です。
まぁちゃんと支払って悪いことしなければ、縁はありません。

解約金の収入は、法人だと「益金」(収入)。
個人もまぁ一緒で事業所得の「収入」です。

タイミング的には、赤字が出るとき(期・年)の解約が理想ですね。

 

用語を補足

任意解約

「解約しまーす!」
で、解約する解約です。

みなし解約

個人事業主の死亡や法人の解散等など。
制度をつかう資格がなくなったときの解約です。

機構解約

掛け金の滞納等。不正行為があった場合ですね。
ルール違反的なことをしちゃったら、向こうから解約されちゃいます。

 

 

当面お金が出ていく節税である。元気なときにやる節税である。

節税、せつぜい、セツゼー!
なんて言っていると勘違いしてしまいガチですが、セーフティー共済やれば当面お金は出ていきます。
税金を払うよりも、掛け金のほうが金額的には出ていきます。

「じゃあどうすんの?」と言いますと、

掛け金を支払う余裕がある
→銀行に預けておいても無意味だし、
→貯金代わりに使いつつ、
→税金ちょっと安くしておこうか

と。
こんな具合に使うべき(考えるべき)でしょう。

「課税の繰り延べにすぎない」という話しもありますが。
だから無意味なの?
→いやいや、そんなことはないですよ。

税金の支払いを先送りにできる=立派なメリット
です。
(掛け金分の資金の余裕のある人(会社)は、ですよ。)

お金がジャマだなんてことはキホン有り得ないのですから、

  • お金の預けどころは定期預金より「小規模企業共済」「セーフティー共済」
  • 減った税金を利息と考えればずいぶんお得

です。

ちなみに銀行。
借り入れ以外、近づかなくてOKと思っています。
(銀行にお金は預けない。銀行で保険買わない。銀行で投信買わない。)

わたし(我が社)はどうなんだろう?
と、主に資金繰りの観点から検討してみましょう。

 

山梨県の税理士:田中雅樹(書いている人)

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